建学の理念・教育目標

Founding Principles and Educational Goals

建学の理念

Our Founding Principles

世界を代表する美術工芸文化が息づく京都で、我が国の伝統と文化を尊重し、その継承と文化の創造を担う有為な人材を育成するため、美術工芸に係る教育・研究を行い、併せて教養を身につけた専門職業人を育てることにより、国家・社会の発展に貢献する。

教育目標

Educational Goals

本学では大学理念の具現化のために、「社会人基礎力」「学士力」「職業実践力」を身につけた専門職業人の育成に努めることを教育上の目的とする。
「社会人基礎力」とは、経済産業省が定めた「人が社会で生きて行くのに必要な基本的な力」で、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」を培うことである。「学士力」は中央教育審議会が定めた、学士課程の各専攻分野を通じて培う力、教養を身につけた市民として行動できる能力のことで、「知識・理解」「汎用的技能」「態度・志向性」「総合的な学習経験と創造的思考力」からなっている。また、「職業実践力」は学生が目標とする職業に従事するために必要な専門的な知識・技能を 4 年間の職業教育により得られる能力のことである。これらの能力は様々な素養から成り立っており、本学では教育上の目的をより重点化して、次の「3 つの素養」を身につけた人材を育成することを目指す。

  • 建築や芸術<デザイン・工芸>に関する知識・技能
  • 社会に受け入れられる人間力
  • 建築や芸術の将来を思考する能力

これらの素養は、社会人基礎力、学士力、職業実践力のそれぞれが複合的に作用し合って育まれる。これらにより育つべき人材像は、専門的技術や知識のみに偏重することなくかつ、社会的にも歓迎される人間性を兼ね備えた建築や芸術業界を牽引すべき社会人となると考えられる。本学では、こうした教育目標を達成するため、学生のみなさんと共に、教職員が一丸となって取り組む。

4つのポリシー

Educational Policy

ディプロマ・ポリシー
(卒業認定・学位授与の方針)

京都美術工芸大学は、本学の教育目標を達成するために以下の素養を身につけるように編成された教育課程を履修し、所定の単位を修得した学生に対して卒業を認定し、学士の学位を授与する。

  • 建築や芸術に関する幅広い知識、技能
  • 社会の発展に貢献するための課題解決力、伝統から革新を生み出す構想力
  • 多様な人々と協働するための協調性、コミュニケーション力

建築学部

建築学部建築学科では、京都美術工芸大学ディプロマ・ポリシーに基づき、以下の素養を身につけた学生に対して卒業を認定する。

  • デザイン領域だけでなく施工や歴史文化、あるいは建築関連法規など建築に関する幅広い知識、技能。
  • 建築行為を通じて社会の発展に貢献するための課題解決力、伝統の継承およびそれらを基にした新しい文化や作品作りにつながる独創的な構想力、発想力。
  • 日本の歴史文化を修得理解するとともに、グローバルな視点も視野に入れた新しい文化づくりへ発展させる感性・価値観。
  • 建築は単体の作品ではなく文化そのものであり、また多くの人々の協力の中から作品が生まれるという観点から、多様な人々と協働するための協調性、コミュニケーション力、表現力。

芸術学部

芸術学部デザイン・工芸学科では、京都美術工芸大学ディプロマ・ポリシーに基づき、以下の素養を身につけた学生に対して卒業を認定する。

  • 芸術分野に関する幅広い知識、技能。
  • 芸術分野を通して社会の発展に貢献するための課題解決力、伝統から革新を生み出す独創的な構想力、発想力。
  • 日本の歴史文化を修得理解するとともに、グローバルな視点も視野に入れた新しい文化づくりへ発展させる感性・価値観。
  • 芸術分野を通して多様な人々と協働するための協調性、コミュニケーション力、表現力。

カリキュラム・ポリシー
(教育課程編成・実施の方針)

京都美術工芸大学は、ディプロマ・ポリシーに掲げる素養を修得させるために、以下の方針で教育課程を編成、実施する。

  • 教養教育科目、専門教育科目及びその他必要な科目を体系的に編成する。
  • 教育目的に合わせて、講義、演習、実習等を適切に組み合わせる。
  • 職業実践的な教育内容、協調性やコミュニケーション力を高める教育内容を適切に盛り込む。

建築学部

建築学部ディプロマ・ポリシーに掲げる素養を備えた人材を育成するために、以下の方針で教育課程を編成、実施する。

  • 教養教育科目、専門教育科目及びその他必要な科目を体系的に編成する。
  • 教育目的に合わせて、講義、演習、実習等を適切に組み合わせる。建築全般にかかわる教育だけでなく建築デザイン領域と伝統建築領域の特徴に沿った適正な教育プログラムを領域ごとに編成し実施する。
  • 建築デザインや施工、あるいは文化財の保存修復など建築関連のものづくり世界で活躍するための実践的な教育内容、あるいは協調性やコミュニケーション力・表現力等を高める教育内容を適切に盛り込む。
  • 現物の建築の調査や視察を体験する中で、その持っている意味をより深く理解し、新しいものづくりへ展開させる。

芸術学部

芸術学部ディプロマ・ポリシーに掲げる素養を備えた人材を育成するために、以下の方針で教育課程を編成、実施する。

  • 教養教育科目、専門教育科目及びその他必要な科目を体系的に編成する。
  • 芸術分野の教育目的に合わせて、講義、演習、実習等を適切に組み合わせ、各領域の特徴に沿った教育プログラムを実施する。
  • 美術や工芸、あるいはデザインなどの世界で活躍するための職業実践的な教育内容、協調性やコミュニケーション力、表現力を高める教育内容を適切に盛り込む。

アドミッション・ポリシー
(入学者受入れの方針)

京都美術工芸大学は、大学の理念、教育目的を理解し、常に自己の可能性を追究していく持続性と熱意を持ち合わせ、真摯に学業に励むことのできる素養を持った、以下のような学生を求める。

  • 未来を切り拓いていこうとする夢と情熱を持っている人。
  • 知的好奇心に富み、建築や芸術分野などの専門職業人として、社会の発展に貢献したい人。
  • 自主的に学ぶ姿勢と柔軟な思考を持ち、芸術分野で優れた才能を有する人。
  • 常に他者を尊重する姿勢と協調性に富み、リーダーシップを発揮することができる人。
  • 本学の教育課程を学修するための基礎的な学力とコミュニケーション能力を身につけた人。

建築学部

建築学部建築学科は、大学の理念、教育目的を理解するとともに建築学部の教育目的・方針に沿って常に自己の可能性を追究していく持続性や熱意を持ち合わせ、真摯に学業に励むことのできる素養を持った以下のような学生を求める。

  • 建築を通して、未来を切り拓いていこうとする夢と情熱を持っている人。
  • 知的好奇心に富み、建築やその関連分野の専門職業人として、社会の発展に貢献したい心を持った人。
  • 自主的に学ぶ姿勢と柔軟な思考を持ち、建築やその関連分野で優れた才能を有する人、あるいは持ちたいという情熱を有する人。
  • 常に他者を尊重する姿勢と協調性に富み、リーダーシップを発揮することのできる人、あるいは組織の中で必要とされる素養を有する人。
  • 本学の建築専門領域を含めた教育課程を学修するための基礎的な学力とコミュニケーション力を身につけた人、あるいは本学の教育課程を通じて前述の能力を身につける可能性を有する人。

芸術学部

芸術学部デザイン・工芸学科は、常に自己の可能性を追究していく持続性と熱意を持ち合わせ、真摯に学業に励むことのできる素養を持った以下のような学生を求める。

  • 大学の理念、教育目的を理解するとともに芸術学部の教育目的・方針に沿って、デザインや工芸を通して未来を切り拓いていこうとする夢と情熱を持っている人。
  • 知的好奇心に富み、芸術分野などの専門職業人として、社会の発展に貢献したい人。
  • 自主的に学ぶ姿勢と柔軟な思考を持ち、芸術分野で優れた才能を有する人、あるいは持ちたいという情熱を有する人。
  • 常に他者を尊重する姿勢と協調性に富み、リーダーシップを発揮することができる人。
  • 本学の芸術分野全般の教育課程を学修するための基礎的な学力とコミュニケーション力を身につけた人、あるいは本学の教育課程を通じて前述の能力を身につける可能性を有する人。

アセスメント・ポリシー
(学修成果・教育成果の評価方針)

京都美術工芸大学は、①ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)、②カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)、③アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)の3つのポリシーに基づき、学修成果・教育成果を適切に把握・可視化するため、大学レベル、学部学科レベル、科目レベルで以下に掲げる評価指標を中心として検証し成果を測定する。その測定結果は教育改善に活用するとともに、社会に対する説明責任として必要な項目を公表する。

  • 大学レベル

    入学前・入学時(アドミッション・ポリシーを満たす学生が入学できているか)
    学生募集、入学試験、志望動機、推薦書、調査書、面接など

    在学中    (カリキュラム・ポリシーに則って学修が進められているか)
    休学率、退学率、留年率、除籍率、社会貢献活動、課外教育活動、全学FDなど

    卒業時・卒業後(ディプロマ・ポリシーを満たす人材を育成できたか)
    卒業率、就職率、大学院進学率、学位授与数、就職先業種、卒業時アンケート、就職先アンケートなど

  • 学部レベル

    入学前・入学時(アドミッション・ポリシーを満たす学生が入学できているか)
    オープンキャンパス、入学試験、入学前教育課題など

    在学中    (カリキュラム・ポリシーに則って学修が進められているか)
    単年度GPA、科目別履修者数、科目別成績分布、授業評価アンケート、クラスアドバイザーなど

    卒業時・卒業後(ディプロマ・ポリシーを満たす人材を育成できたか)
    累積GPA、科目区分別単位修得状況、資格取得状況など

  • 科目レベル

    在学中    (カリキュラム・ポリシーに則って学修が進められているか)
    授業評価アンケート、フィードバックシート、単位修得状況、成績分布、シラバス、オフィスアワー、個別FDなど