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建築学科の学生が京町家のしつらえ替えを手伝いました

6月に入ると、京町家では夏本番に向けてしつらえ替えが行われます。建具を葦戸(よしど)や簾(すだれ)に入れ替え、畳は網代(あじろ)や藤筵(とうむしろ)といった敷物にして、風通しや肌触りがよく快適な空間をつくり出します。
先人の知恵を今に伝える京町家のしつらえ替えですが、建具や道具の出し入れはなかなかの重労働。近年では所有者の高齢化により、大工さんなど外の人に頼むことも増えているようです。
そのような中、京都市中京区にある「藤野家住宅」において、この夏のしつらえ替えを建築学科の砂川晴彦講師と学生有志6名がお手伝いしました。

「藤野家住宅」は大正15年(1926)、京都御所南に建てられた個人住宅で、当時最高の材料を用いた貴重な京町家として国登録有形文化財に指定されています。1階の奥座敷は書院造、2階の座敷や茶室は数寄屋造。このうち玄関を含む4部屋のしつらえ替えを行いました。

藤野家住宅保存会理事長・藤野正弘様よりしつらえ替えについてお話を伺った後、まずは敷地内にある土蔵から夏用の道具を運び出し…

続いて座敷の冬用の筵を夏用の網代や藤筵に敷き替え…

最後に襖を外して葦戸や簾を取り付け…

京町家がすっかり夏の趣になりました。

学生たちは、2時間ほどの作業を通して京都ならではの生活の知恵を深く学びとった様子で、自分たちの手によって変化した空間の中でとても嬉しそうでした。

※「藤野家住宅」は文化活動の会場として貸出もされています。
 「藤野家住宅」Webサイト

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