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芸術学部

第11回 KYOBI授業探訪 仏手摸刻課題 木工・木彫刻コース

のか:こんにちはのかです!

もと:もとです!

のか:夏休みをとったりしてて、少し前の更新から間があいちゃったから少し久しぶり!

もと:そうね…しかも、気づいたらもう秋だよー

のか:早いねえ…

もと:今回は彫刻の授業風景です!

のか:おおー

もと:教室に入ると木の香りがふんわり漂う…

のか:確かに…いい香り…マスク越しでもほのかに香り  がわかるね…ここでお仕事したい…

もと:(笑)

のか:これは…仏手(ぶっしゅ)の課題かな?

もと:そうそう。これは2年生対象の授業で道成寺 釈迦如来の仏手(奈良時代)の模刻をするんだ。角材の状態から4面に形のトレース(下書き)をして、仏手を彫るっていう内容なんだ。この授業から立体を彫刻する基礎が学べるよ。

のか:なるほど…立体か…

もと:どうしたの?

のか:立体って結構むずかしいのよね…特に木彫刻となると…失敗できないし…なんとなく高校の時に木彫をしたことがあるんだけど…全然できなくって…(笑)苦手意識があるから…。

もと:なるほど…粘土とかPCのモデリングと違って木は一度彫るともとに戻せないもんね…

のか:そうそう、そうなんだよねー。しかも資料が写真とかだとなかなか想像がつかないっていうか…表面の形を見て、影の具合から質量を考えて…想像しただけでなんか頭が…いっぱいになっちゃうね…

もと:あ、一応見本は先生が彫ってくれたものがあるんだよ…でも確かにじっくり観察して彫っていくのも練習してなれないとなかなか難しいですね…

もと:先ほども言ったけどはじめは角柱状の木材なんだよね…木材の4面に形を描きこんで徐々に彫り進めていって手の形にしていくんだ。

のか:仏様の手だけあって優しくて、しなやかな手の形ね。どちらかというとデフォルメされていて曲線やゆったりとした質量を感じるかな。

もと:確かに、リアルな手の形より曲線や質量を感じるかも。

のか:困ったときにこの手で助けられたら感動しちゃうだろうな…手からにじみでる優しさにおちちゃうかも…

もと:(笑)

のか:ふむふむ。ちょっとずつ慎重に彫っていってるね…

もと:先生の彫り方を実際に見て刃物の持ち方、彫り具合、彫る場所を学んでいくんだ。技を見て習得していく、正に「技を見て盗む」って感じ。

のか:ほんとだ。さっきより彫り方が的確にきれいになっていく感じがあるね…なるほど

もと:彫り方も大事なんだけど、彫る道具の調整・準備も大事なんだよ。刃物の切れ味は仕上がりに直結してくるからね…表面のきれいさ、自然な曲線、しわ…どの要素も刃物の切れ味が関わってくるからね。

のか:確かに道具をしっかり手入れすると、体に無駄な力が入らないし、その分仕事がしやすい…つまりは作品もきれいに仕上げやすくなる…技っていうのは体を動かすだけでなく、道具、材料を見極めて調整する力も含まれるんだね…勉強になるな…

私も漆芸の授業をやっているときに道具の調整、素材の特性を見て判断していく…「道具と素材のいう事を聞く」って漆芸の先生は表現してたけど、今はよく身に染みてわかるよ…

もと:そうですね…それも含めてできて初めてスタートラインに立てますからね…大事。

 

のか:手元に実際にお手本を置きながら彫っていっても、量感や形の流れを見ることが出来るけどなかなか同じ形にするのは難しいね…

もと:確かに…みんなの作品を比べてみても、同じ写真やお手本をみて作っているはずなのに人によって立体の感じかたが全然違うのも面白いね…

のか:久々に、木彫刻の様子をみたけど、ちょっと今なら苦手意識より、楽しそうって思う気持ちの方が大きいかも…

もと:そうなの?それはちなみにどうして?

のか:なんか、高校の時は対してノウハウもない状態で、周りを観察することなくとりあえず必死に彫る、彫ってみるってしてて才能ないなあ…って思うことが多かったけど、こうしてみるとどうしたらこの部分をうまく

彫れるかとか、刃物の切れ味とか持ち方とかいろいろ工夫しながら楽しんで彫れそうだなって…

もと:なるほど…確かにただ漠然とうまくなる、がむしゃらに練習するだけだと辛くなっちゃうもんね。こうしてみよう、ああしたらうまくいく…先生の真似をしてみよう…って試行錯誤する楽しみも併せて学べるのはいいことかもね。

のか:そう考えられるようになったのもこういう授業のおかげなのかもしれない…って思うとすごく学ぶことが多かったんだなって感じるかな…

もと:そうだね…課題一つの中に学べるチャンスがいっぱいあるんだもんね。

のか:がんばって納得がいく作品になるように仕上げていってほしいな…

もと:ね!がんばっていってほしいね。

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