2025年10月4日(土)、フランスで開催される国際学術講演会”NINGYO : Poupées, marionnettes et automates dans l’imaginaire japonais (1700-2000)”(江戸時代後期から現代に至る人形・操り人形・からくり人形 ― 日本の想像力のなかで)[主催:アルザス日本研究センター(CEEJA)、フランス極東学院(EFEO)]で芸術学部 准教授 田中正流先生が招待講演されることになりました。

演題は“ L’Elegance et la grâce : les poupées d’un couvent impérial de Kyôto ”( 優雅と気品──京都の尼門跡寺院に伝わる人形文化 )です。
田中先生は文化財学・日本民俗学・日本文化史などを専門とされ、幅広い日本の文化資源を調査・研究されています。
本講演では、京都の皇室ゆかりの尼門跡寺院・宝鏡寺に伝わる人形を通じて、宮廷文化と祈りの歴史的背景を紹介。御所人形をはじめとする文化財を映像資料とともに取り上げ、そこに込められた美意識や信仰的意味を明らかにされるとともに、京人形制作における分業制や精緻な技術についても解説される予定です。
「日本の人形文化は、単なる玩具ではなく、信仰・美術工芸・演劇・ポップカルチャーといった多様な領域を横断する存在で、最近ではグローバルな文脈においても人間存在を問いかける文化資源として注目を集めています。今後ますます国際的な研究・交流が増えていくのではないかなと思っています。」とおっしゃる田中先生。日本の人形文化の魅力はフランスの聴衆の皆さまを魅了することでしょう。
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