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「大阪ガス実験集合住宅NEXT21居住実験30周年記念シンポジウム」の鼎談に副学長 髙田光雄教授が登壇されました【11/25更新】

大阪市天王寺区にある「NEXT21」は、大阪ガスの社員が実際に居住し「環境」「エネルギー」「暮らし」の面から様々な実験・検証を続けている集合住宅です。本年、1994年の居住実験開始から30周年を迎えたことを記念して、11月8日に大阪ガス本社でシンポジウムが開催されました。

これまでの軌跡を振り返るとともにこれからの住まいを考えるプログラムにおいて、NEXT21建設当時から関わってきた建築の専門家による鼎談も実施。本学副学長 髙田光雄教授も主要メンバーの一人として深尾精一氏(首都大学東京名誉教授)と近角真一氏(集工舎建築都市デザイン研究所所長)とともに登壇されました。

鼎談は加茂みどり氏(追手門学院大学教授)の司会により進行。「どういうきっかけでNEXT21の取組に参加されたのか」「NEXT21建設の参考にどのような海外事例を視察されたのか」といった質問に、大阪ガスNEXT21建設委員会委員長 故・内田祥哉氏と同副委員長 故・巽和夫氏を中心にした独特な取り組み方や、ヨーロッパの住宅におけるセキュリティーとコミュニティーの両立を通して気付いた設計をプロセスとして見ることの重要性など、三者三様に当時の活気溢れる様子がありありと伝わるお話をされました。

また、「NEXT21におけるシステムズビルディングによる2段階供給(スケルトン・インフィル:SI)方式(*)の成功のカギは何か」といった質問に、同方式の提唱者の一人である髙田教授からは、大阪では大家が建物だけ所有し借家人が住戸内の設備すべてを調達する「裸貸し」という戦前までの住宅のあり方が素地としてあったため、現代版裸貸しといえるSIが受け入れられたことなどが挙げられました。

*システムズビルディング:建築の生産をシステムとしてとらえ、全体を適切な部分システム(サブシステム)に分け、その集合体として建設する/2段階供給方式:躯体や共用施設・設備、また外観など、居住者のほか外部者にも影響を与えうる社会的部分を「スケルトン」、内装や間仕切りなど居住者が自身の要望に合わせて自由に設える私的部分を「インフィル」と呼び、ふたつの部分に区分して2段階に分けて供給する方法【『NEXT21居住実験30周年 未来の継承 実験住宅の住人言行録』(大阪ガス株式会社、2024年11月)より】

そして最後の質問「NEXT21が日本の集合住宅の中で果たした役割とこれからに向けてのメッセージ」に対しては三者揃って、SDGsが謳われる現代社会における「メタネーション」の実験達成も含めて、住まい手参加によるNEXT21の更なる継続を力強く後押しする言葉が贈られました。

※同シンポジウムは11月22日(金)に東京会場でも開催されました

NEXT21の詳細はこちら▶大阪ガス(Daigasグループ)ホームページ

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