京都市内の8大学が連携し、老朽化した山科・醍醐地域の市営住宅を京都福祉サービス協会の職員用社宅としてリノベーションするプロジェクト「ダンチとフクシのミライをデザインする~8大学連携プロジェクト~」。
今年2月にキックオフセレモニーが開催されてから約4か月が経ち、6月22日に現在の進捗や課題を共有し連携を高める「設計報告会」が開催されました。

KYOBIからは、副学長 髙田光雄教授・生川慶一郎教授・森重幸子教授の3研究室合同で、大学院生2名と学部4年生3名が参加。
報告会は本プロジェクトを統括される京都大学 三浦研教授のご挨拶に始まり、続いて8大学によるプレゼンテーションが行われました。


本プロジェクトでは山科地域の西野山市営住宅5戸と醍醐地域の醍醐中山市営住宅3戸、計8戸を8大学が1戸ずつ担当してリノベーションします。
プレゼンテーションの順番は住宅ごとに会場でクジ引きをして決めたところ、KYOBIはまさかの大トリ。


学生たちは他大学の発表を聞きながら緊張感が増すようでしたが、プレゼンテーションの順番が来ると、見事なチームワークで「はこのまにまに」と題した設計案のポイントをしっかりと伝えていました。


この設計案では、パネルユニットによる「はこ」を用いた「入れ子構造」を活かした空間計画や環境調整が企画されています。プレゼンテーション後には、それらにかかるコストといった具体的な検討事項について他大学の先生方から質問をいただき、また京都市副市長 竹内重貴氏からもご講評をいただきました。



プレゼンテーション後には「設計案共有タイム」として、8大学の各テーブルに準備された模型や図面を見ながら自由に意見交換する場が持たれました。
付箋を用いた情報共有も実施され、さまざまな視点からの意見や質問が飛び交い、どのテーブルも大いに盛り上がっていました。




KYOBIの学生たちも、質問に答える中で自分たちの設計案についての考えを深めたり、他大学の設計案から多くのことを学んだりしている様子が窺えました。




「設計案共有タイム」の後には、居住者となる福祉職員の方から設計案の感想とともに、休日の過ごし方やそれに応じた希望など、より実際に即した設計案へのヒントもいただきました。
実り多い報告会は、髙田教授の総括、そして京都福祉サービス協会代表のご挨拶を持って閉会しました。

今後、8大学それぞれのオリジナリティある設計案が更にブラッシュアップされ、豊かな暮らしに繋がる実施案がどのように出来上がるのか、ワクワクします。