2025年8月29日(金)、京都市が京都信用金庫と連携し、多様な主体が参加し対話や交流をする場として開催されている「QUESTIONタウンミーティング」の一回として、「未来と町家をマッチするトークセッション」(主催 京都市)が行われました。

京町家の居住者や実際に活用している人たちをパネリストに迎え、京町家を未来につなぐためにできることを考えるこの意見交換会に、約80名が参加。
本学からは京町家継承ネット代表を務める髙田光雄副学長が挨拶に立たれるとともに、建築学部で京町家の古材活用などについて研究する4年生・三島奈月さんがパネリストの一人として登壇しました。



京都市担当者による京町家のおかれている現状についての説明の後、5名のパネリストがそれぞれに京町家との関係や京町家について考えていることを紹介。
三島さんは、大学入学をきっかけに京都市内に移住し京町家を好きになったこと、京町家の改修現場にも訪れ古材の分析などを行う現在の研究内容、そして最近の京町家の活用事例は有料施設が多く、人々の暮らしの場としての京町家本来のあり方を思うと疑問に感じるといったことなどを率直な言葉で語りました。


続くトークセッションでは京都大学大学院 中嶋節子教授の司会進行のもと、京町家が地域住民にもっと開かれ若い世代からも注目を集めるものになるような活用方法を考えるべき、広く京都のまちづくりの観点から未来に向けてどうしていくか議論すべき、教育課程においても京町家を学ぶ機会を増やすべきなど、京町家を未来につなげるための意見がパネリストから飛び交いました。

三島さんも、京町家の「生活文化」としての側面がとても重要だと思うと、改修現場での体験を通して得た気付きを基に、循環型社会にも適した未来につなぐべき京町家の特長についてしっかりと伝えていました。

京町家の保全・継承の活動が今後も推進されるには、より多くの人々が京町家に関心を寄せ、ともに考える機会が多く持たれることが必要でしょう。KYOBIは学生たちが京町家を実際に体感し学ぶ機会を多く設け、京町家を未来につなぐ活動を応援しています。
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