大阪府警本部・高度情報推進局の岡野明子局長が12月25日、教養科目「メディアリテラシー」のゲストスピーカーとして来学。特殊詐欺やサイバー攻撃の被害が深刻化する現状を説明し、学生に注意を呼びかけました。
岡野局長は「かつては高齢者がオレオレ詐欺などの被害にあうことが多かったが、警察官を装う特殊詐欺などに若者が引っかかるケースが増えている」と、最近の詐欺被害の実態を説明。「警察がSNSを使って連絡することはない。ニセ警察官からの連絡に狼狽して銀行口座やクレジットカードの情報を教えないようにしてほしい」と、冷静な対応を求めました。
また、投資詐欺、ロマンス詐欺、フィッシング詐欺など、巧妙化するサイバー犯罪の手口や事例を紹介し、「だまされたり加担したりしないためにも」と、サイバーリテラシーの必要性を強調しました。

続いて、サイバー攻撃や不正アクセス事案の解析にあたっている同局サイバーセキュリティ対策課のデジタルフォレンジック(=コンピューターなどに残る記録を証拠として保全・収集・分析する手段や技術)担当者が、ログ履歴などを分析するサイバー犯罪捜査の一端を明かしてくれました。

岡野局長は女性としては大阪府警唯一の警視正。大阪府内2カ所の警察署長を務めたほか、警察庁では国際刑事警察機構(インターポール)を通じた国際捜査共助の経験もあり、「赤手配」「青手配」などの専門用語を交え、国境をまたいだ国際犯罪への取り組みについても話してくれました。




