2月21日(土)、KYOBI生たちが専門家の方々とともに取り組む「京町家再生プロジェクト~人を想い、暮らしをつくる~」(主催:カンパニートラスト株式会社)第7回が実施されました。

第6回から年末年始を挟んで4カ月半ぶりの今回は、3月の竣工に向けて工事が進められる改修対象の京町家において、「ベンガラ塗」と「油引き」の体験を実施。本プロジェクトのメインメンバーに加えて、生川慶一郎教授の声掛けで集まった建築学部1~4年生有志も参加し、施工担当の作事組・髙田氏にご指導いただきました。


「ベンガラ塗」とは、酸化鉄を原料とする赤色顔料の一種・ベンガラを用いた塗装です。京町家では格子や柱、梁等の部材に用いられ、ベンガラに松煙(松を燃やしたすす)を混ぜることで落ち着いた赤みの黒色に仕上げられます。

ベンガラは防腐・防虫効果があり、塗布面に膜を張らず浸透するため木の呼吸を止めることがなく、材が長持ちします。さらに、たとえ剥げても何度でも塗り重ねることができるうえに、人体に無害です。

京町家ではなぜペンキ塗ではなくベンガラ塗が使用されるのか、材にも人にも良いこと尽くしの自然素材を用いた伝統技法・ベンガラ塗の特長を髙田氏より説明いただき、学生たちは関心しきりの様子でした。

◀配合によって異なる色の微調整は難しく、プロならではの仕事。

一方、油に浸した布でベンガラ塗の上から油をすり込むように拭く「油引き」は、色むらを無くすとともに塗装面を保護する効果があります。
油は種々使われるようですが、今回は亜麻仁油を用い、凹凸のある材や細部には刷毛や筆も用いて塗布しました。


ベンガラ塗に先立つ養生から、ベンガラ塗を更に美しく仕上げる油引きまで、学生たちは和気あいあいと楽しみながら細部の作業まで丁寧に取り組んでいました。









また作業の合間には、ベンガラ塗の色の地域差等について改修設計担当の末川氏より説明いただいたり、垂木を支える母屋が妻側に出る様子を目視で確認したりと、学生たちは実地ならではの学びを多く得られたようでした。


3月には、「町家の日」イベントと併せたお披露目会と学生たちによる発表会を開催予定。 1年近くにわたるプロジェクトの成果をどうぞお楽しみに。




