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建築学部

3年生「建築デザイン演習Ⅱ」(建築デザイン領域)の授業風景をご紹介します

こんにちは。建築学科教員の黒田です。

短い秋から冬本番が近づきつつありますが、師走にはいり、まちなかは観光客の戻りもあり、クリスマスに向けて賑わいを取り戻しつつあります。建築学科3年生後期の建築デザイン演習Ⅱは、建築デザイン領域と伝統建築領域に分かれます。

今回は3年生「建築デザイン演習Ⅱ」建築デザイン領域の様子をご紹介します。

「建築デザイン演習Ⅱ」は、来年、卒業制作に取り組むことになる3年生にとって、想像力の翼を羽ばたかせる制作の場となります。後期はふたつの課題に取り組みます。

ひとつめの課題は、「京のメディアテークー包摂の場としての図書館を設計する」でした。6週間かけて取り組みます。

この「メディアテーク」という言葉はフランス語の「médiathèque」に由来し、「メディアを納める棚」を意味します。単なる図書館にとどまらず、社会の高度情報化に伴い、多様で複合化している状況に着目し、メディアを取り込んだサービスやプログラムの提供を目指した施設を設計します。

計画敷地(出典:学生発表作品)

敷地は、平安神宮、ロームシアターや京セラ美術館などの、文化的な施設がある岡崎地区と住宅地に挟まれた一画が設定されました。

授業の初日、各グループに分かれ敷地調査を行いました。

右に見えるのはロームシアター 、敷地前の琵琶湖疏水の様子を観察
敷地周辺を観察

敷地調査後は、敷地とその周辺について分析し、どんな機能が必要なのか、どんな形が適しているのか、周辺敷地の調査とコンセプトメイキングからはじまり、施設プログラム→ボリューム配置→プランニング→外構計画→空間表現(家具のデザイン等)、毎週の小課題を進めていきます。

演習では「メディアテークとはなにか」など集合ミニレクチャーをはさみつつ、この課題では7週間の担当教員は毎週入れ替わり制で、同じ教員が2度同じ班を担当することがないため、各先生方の特色のあるエスキース指導が行われます。

最終講評会風景

最終提出作品を見ると、岡崎の歴史文化の理解を深め、伝統の継承およびそれらを基にした新しい文化を発信する独創的な構想、発想力のある提案などいろんな形の設計がされました。

最終発表風景

最終講評会では、先生方から絶賛されたり、多角的なアドバイスや厳しい指摘などは今後の課題に生かされ成長の糧となります。

演習を通して養った建築や芸術に関する幅広い知識、技能、社会の発展に貢献するための課題解決力は財産になります。

第2課題もがんばっていきましょう!

(講師 黒田祐五)

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