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建築学部

小梶研究室の紹介 2026

みなさん、こんにちは。小梶研究室ゼミは10名の学部生と3名の大学院生が在籍しています。今回は学部生4年次生の様々な取り組みを紹介します。前期は卒業制作に向けたテーマを絞るための研究と、将来を見据えた基礎トレーニングを主に行っています。研究室では建築空間の内部から建築を考える設計手法であるインサイドアウトの発想を取り入れ、魅力ある建築の設計のための手法や考え方の研究を行っています。これらを通じ、持続可能な社会の実現に向け、家具やインテリア、空間から建築、さらに街へと発展させ、また保存再生の設計手法に関しての研究活動を行っています。このブログではゼミ活動と、昨年度の卒業制作の作品紹介をしていきます。

3年次に研究室配属となった後、研究活動としてオリーブ園の開発プロジェクトへの提案と、保存再生のための家具の設計、4年次生の卒業制作の模型制作への協力を通じた制作技術を習得します。大きな模型は大学の体育館で作るなど、先輩後輩による共同作業は貴重な体験となり次年度につながります。

そして4年次では基本的に週2回・2限ずつのゼミナールを新校舎・東館4階のオープンゼミスペースで行っています。通称「アトリエ」と「エスキース」を交互に繰り返し、考える力と手を動かす力の両方を磨いていきます。

淡路島バージンバレー グランピング施設での朝食
鞍馬 瀧澤家住宅前にて 竹中工務店設計本部の方々とご一緒

「アトリエ」では今年は鉛筆による建築や街並みのスケッチを行いました。将来の建築家・デザイナーとしての素養を磨くトレーニングとして、またこれら全員のスケッチを基に情報を加えたスケッチ画集・小冊子の編集・発行を企画しています。いっぽう「エスキース」では、卒業制作に向けた様々なディスカッションを繰り返した後、敷地選定を終え、これから設計に入っていきます。また毎年、淡路島のオリーブ園バージンバレー様のご協力により、進化を続ける造成中の施設について提案を行い、そのための現地視察と検討のための合宿を行います。今年は新しくできたヴィラ(別荘)の脇にある果樹園に通じる傾斜地の活用について各自1案の提案をしました。うち2案を紹介します。

鞍馬でのフィールドワークから描いたスケッチ
写真スポットや花畑を作る藤井志織さんの案
フィールドアスレチックやプレイロッドをデザインした二塚美月さんの案

時には、フィールドワークを行い見識を広げていきます。建築には欠かせない技術や空気感を感じること、それらを全員が共有することでディスカッションの幅が広がります。先日は他大学の展示会「光安義光と村野藤吾-共振するモダンデザインー」を見学しました。ドローイングや模型、家具などを拝見し、力強くかつ繊細な設計プロセスに触れることができ、大いに刺激を得ることができました。

夏休みには研修ゼミ旅行で東京に行きました。都内の多くの名作建築を歩いて巡り、良質な建築を実際に見て空間を感じることができました。最後に美術館でイタリアのデザイナーの巨匠「ソットサス展」を見学ました。ポストモダンの時代にタイムスリップして国際的な活動とデザインの潮流に触れ、意見交換を行うことができました。

東京へのゼミ旅行 青山の根津美術館前にて

ここからは、昨年度のゼミ生の卒業制作作品の紹介です。地元の歴史・文化・生活のための施設、地元へのU・Iターンを支援する施設、現代社会のひずみや心の持ち様に対して支援を行うための施設や空間の提案、現代人のストレス緩和のための施設、過疎化する都市近郊ニュータウンの活性化への提案、自然環境と森林の保護のための施設など、様々な方向へ展開しました。その中から代表的な2作品を抜粋し紹介します。

1点目は井上輝星さんの作品「NAGONO ROOTS Revivalー伝統に根ざし、変化にひらかれたまちへ」です。

建物の外観パース(井上輝星さん)
各階平面図(井上輝星さん)

地元の長野県長野市は県庁所在地であり周辺の美しい自然と善光寺などの観光資源が多く魅力のある町にも関わらず、人口減少には歯止めが効きません。若者の進学や就職などで多くは地元を離れ都市圏に移動することが多いです。ただしUターンやIターンな潜在的な要望もあり、それを支援する施設を計画したものです。様々な形での若者や新しい人を受け入れられるまちづくりの拠点としての提言を行っています。

2点目は大東あゆかさんの作品「ゆらまにまに」です。

建物の外観(大東あゆかさん)
断面図・外観パース(大東あゆかさん)

こちらも地元で奈良県奈良市の京阪奈丘陵地に設けるリトリートのための施設です。現代社会では多くの人がストレスを抱えその負担を解消するすべを探し求めています。時短によって生まれる時間やゆとりを進化させて自分のための時間と空間を持つことは、これからの社会の要請に応えるための建築であるかもしれません。関西地域では大阪を要として移動が1時間程度のリラックスにふさわしい地域が残っています。リトリートの施設により人の心がより豊かになり、健康を増進し社会をより健全にできるような施設となることを提案しています。

(特任教授 小梶吉隆)

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