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『建築雑誌』2023年1月号に建築学科 江本弘講師の寄稿等掲載

『建築雑誌』(一般社団法人 日本建築学会)2023年1月号において、建築学科講師 江本弘先生「米国ラスキン受容史マップ」が「インスピレーションの起源 第13回」として栄えある巻頭を飾られました。
*ジョン・ラスキン(1819-1900):ヴィクトリア朝イギリスの建築理論家。

このマップは、日本建築学会書作賞を受賞された『歴史の建設』(東京大学出版、2019年〈TOPICS2022年4月25日付掲載〉)執筆のための調査メモです。
その全体の大きさは2畳(1.8×1.8m!)もあり、今回は一部が原寸大で掲載されています。
カラフルなペンやマーカーによって埋め尽くされた紙面は、一見まるでポップアートのようですが、じっくり見るとラスキン受容に関する情報が錯綜する江本先生の思考を図式化したものと知られます。

また、江本先生は本誌の特集「建築鑑賞」における論考の一つとして、このラスキン受容史研究のかたわらで続けてきたラスキンの原典研究にまつわるエッセイも寄稿されています。
タイトルは「建築鑑賞の目は泳ぐ―『建築の七燈』の翻訳をめぐるいくつかの焦点」
ラスキンの主著『建築の七燈』(1849年初版)は近代建築理論の名著として世界各国で翻訳されてきました。
フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ロシア語…それら翻訳版のコレクションを江本先生はライフワークのひとつとされ、本寄稿では出版地の社会的文脈によって様々に解釈される『七燈』の面白さを紹介されています。

これもまた「受容史」と言えますが、江本先生は既存訳書の受容史研究だけにとどまらず、さらに『七燈』の翻訳に自らも挑戦されたのです。
その結果、「ラスキンの建築観そのもの」に迫ることとなりました。
興味深い翻訳による知見の詳細は、ぜひ本誌をご一読ください。

『建築雑誌』2023年1月号は本学を含む各地図書館で閲覧できるほか、全国の書店でも購入可能です。

『建築雑誌』ホームページ

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