こんにちは。
京都美術工芸大学 伝統建築領域の砂川晴彦です。研究室をご紹介します。
本研究室の教員は、日本の木造建築史を専門としています。これまでには長屋建てに注目した日本人の住居集合形式や住居形態に関する研究に取り組んできました。また、文化財建造物の修理事業に従事しながら、寺院造営と大工の関係に関する調査を行ってきました。
卒業論文の指導においては、出身地域や学生一人ひとりの関心に根ざしたテーマ設定を行っています。また、問いを立てる力や読み手に伝わる記述力を大切にさせています。
以下に、2024・2025年度の研究タイトルをご紹介します。
【2024年度】
学士課程
- 近代大阪の宅地形成と所有形態に関する考察
-耕地から宅地への転換に注目して(現・生野区を中心に)- - 中近世移行期よりみた武家住宅の展開過程に関する研究
-儀式文書から読み解く空間構成-
[優秀賞・審査員特別賞] - 近世京都における地域有力家の町家に関する研究
-今村家住宅の今村家文書と実測調査を中心に-
(生川研究室所属、実測・製図・執筆指導)
[優秀賞・審査員特別賞] - 近世京都の公儀作事における建築積算の発展過程に関する研究
-京都府立京都学・歴彩館の所蔵史料の把握によって- - 信仰空間よりみた神社境内史に関する研究
-都の鎮守日吉大社を対象として-
[最優秀賞・学長賞]
【2025年度】
修士課程
- 昭和初期地方における我が国の大火復興と近代の町並の再評価に関する研究
-富山県下を対象として-
[最優秀賞]
学士課程
- 近世における築城手法の統合過程に関する予備的考察
-天下普請を中心に- - 戦後移行期としてみた広島の都市形成過程に関する基礎的研究
-町(ちょう)・神社境内に着目して- - 我が国の津波常襲地における集住空間史の構築
-災害に強い紀伊半島の未来に向けて-
[優秀賞・審査員特別賞] - 近代の京都東山における新興貸席街の形成と建築に関する研究
-石塀小路最大級の遺構を中心に- - 近代温泉町の成立と旅館屋敷に関する研究
-明治に開湯した福井・芦原温泉を対象に- - 我が国の様式建築の成立過程に関する研究
-黄檗の伝来を中心に-
[最優秀賞・学長賞] - 人権問題としての隔離の近代住居史
-国立ハンセン病療養所・長島愛生園ほか離島型施設を中心に-
[佳作] - 平和時代における将軍家の天守建築像の構築
-徳川三代の天守指図を用いて-
[佳作] - 近代港湾の都市景観に関する復元的研究
-中部の開港場・四日市港を素材として-
※【2023年度】(既報のため掲載略)
このように本研究室では、町家・社寺・城郭などの日本建築を対象に、個別の建築や地域に即した分析を通じて、制度・信仰・社会問題など建築を取り巻く歴史的文脈の解明を目指す研究が多く行われています。
また、災害や人権など現代的課題への接続を意識しています。
次に調査、研究活動の様子を写真でご紹介します。








ポスターセッションによる成果発表会では、分析内容の伝達性を高めるため、歴史的ストーリーとして構成された記述を求めています。
最後に、こうした学生の調査・研究活動に際しては、多くの方々からご協力を賜りました。
ここに深く御礼申し上げます。
(謹記 砂川 晴彦)




