今年の森重研究室には、学部生10人が在籍しています。各自が卒業研究として取り組むテーマを探求するとともに、「まちを知る/社会を知る」「まちの中で建築を考える/社会の中で建築を考える」をテーマに、研究室全体での活動も並行して行っています。建築は、空間的にはもちろん、システムとして見ても、社会と接続された存在です。広い視野をもち、多面的なものの見方に立って、自身が設計する建築について捉えるようになって欲しいと思っています。
今年のメンバーは、3年生後期の研究室配属から現在までに、下記のような活動を行ってきました。
- 東山区六原学区のお祭り「ロクハラフェスタ」での、1学年上の先輩の卒業研究のためのアンケート配布と回収
- 東山区粟田学区の新春行事への参加とまち歩き
- 伝統構法による袋路長屋改修現場の見学
- テンプル大学ジャパン京都校の学生との京美周辺まち歩きワークショップへの参加
- 北区新大宮商店街周辺「むらさきエリア」のミネルバ大学学生とのまち歩きワークショップへの参加
- 京町家(八竹庵)見学と三条通の近代建築および京都市役所建築見学
- テンプル大学ジャパン京都校の学生の茶室課題プレゼンテーションへの参加
- 北区新大宮商店街近隣の空き家実測調査および周辺環境調査
- 北区空き家リノベーション提案の検討と関係者打ち合わせへの参加
- 東山区粟田学区路地愛称づけ銘板設置作業の手伝い
- 袋路町家改修ゲストハウスの見学と事業者からのヒアリング
- 東山区粟田学区の夏祭りでのまちづくり協議会出店店舗の手伝い(来月参加予定)
これらの活動には、大きく分けると「建築やまちを見学して深く知る」「建築やまちを通じて他者と交流する」「まちで行われている現実の活動に参画する」という3つの段階が含まれています。
今年の学生たちは、特に積極的に多くの活動に参加しています。配属直後のロクハラフェスタでは、1学年上の先輩で路地の愛称付けをテーマに卒業論文を執筆していた河原さん本人が、フェスタ当日に資格試験がありどうしてもアンケート配布に来られない中で、当時3年生の学生たちが非常に頑張って来場者への声掛けを行い、100を超えるアンケートを回収しました。続いて参加した粟田学区の新春行事では、コマ回しなどを楽しみながら地域の方々と触れ合いました。いずれの地域でも、地域のみなさんが自ら企画・準備し、多くの方々が集まって楽しんだり交流したりしている場のパワーを感じることができたのではないかと思います。
現在、研究室全体で取り組んでいるのは北区の空き家の改修計画の検討です。新大宮商店街周辺「むらさきエリア」で活発なまちづくり活動を展開している方々にお声がけいただき、実測調査からの図面起こしに始まり、模型製作、改修計画の検討を進めています。改修後の活用方法については、関係する方々との話し合いを重ねながら方向性を模索しています。
「まちを知る」、その裏テーマとしての「まちを楽しむ」視点から、その場その場での食べ物の思い出も増えてきました。新春行事でのつきたてのお餅、今宮神社門前のあぶり餅、船岡山公園で食べた地産地消のヴィーガンお弁当、市役所の屋上で食べたベーグル(開店したてのまるき製パンは行列のため諦めました)、調査空き家の近くの老舗のお煎餅など。これからもまだまだ増やしていきたいと思います。
今年の10人は、卒業研究では全員が設計に取り組むことにしています。対象とする場所や提案のテーマはそれぞれ異なりますが、自身の卒業設計を進める上でも、狭い見方に閉じることなく、貪欲に、多面的に検討を深めていって欲しいと思います。
(文責・森重幸子)





忘れないようにしていると地域の人から教えていただく




